全国初の県立最終処分場ー県環境整備センターを視察

みなさんは、毎日だしているごみが最終的にどこへ行っているのかごぞんじですか?

11月17日村岡正嗣県議と秋山文和県議は、寄居町にある県環境整備センターを視察しました。ここは、全国に先駆け設置された都道府県立の最終ゴミ処分場です。最終処分場は市町村の責任で確保するものとされていますが、埼玉県内の市町村には最終処分場の確保が難しく、県として処分場整備を決断しました。しかし、1975年に同地に建設予定地を定めてから地元では大きな反対運動が広がり、県はこれに対して粘り強く説得を続けました。1984年に町と県が確認書を取り交わすまでに9年が費やされました。

県と近隣町とは公害防止協定が結ばれ、公害防止のための基準や測定、埋め立て地の維持管理 廃棄物の搬入方法、監視組織など踏み込んだ取り組みが約束されました。

この処分場の令和2年埋め立て量は31183トン  埋め立て開始以来1,797,997トンです。12個ある埋め立て地の 9個まで埋め立てが始まり、全体の3分の2まで埋まった状況です。

このまま、推移するとあと30年で処分場埋め立て地は満杯となります。大変心配な状況ですが、年間の埋め立て量は2001年をピークに年々減少しています。減少の理由は市町村の一般廃棄物の焼却灰がセメント工場などでリサイクルされるようになったからとのこと

受け入れ廃棄物の3分の2は市町村などからの一般廃棄物で、3分の1は産業廃棄物です。一般廃棄物は17市町村7組合から受け入れています。3大受け入れごみは、「焼却灰」「不燃物」「廃プラスチック」です。搬入日数は243日で、4557台のトラックを受け入れます。1日平均19台受け入れていることになります。

公害防止協定に基づき、同センターでは特別な環境配慮が行われています。埋め立て地の底には6層の遮水シートが敷かれています。浸出水は、4項目については自動監視がおこなわれ、月1回は詳細検査を行った上で、寄居町公共下水道を経由し、荒川上流水循環センターで下水処理が行われ荒川に放流されます。

埋め立て地では、重機で焼却灰や破砕ごみが16mの高さに美しく積み上げられていました(下写真)

サンドイッチ工法といって廃棄物を2.5mの高さに埋め立てその上に0.5mの中間覆土を行い、これを繰り返していきます。毎日の搬入が終了した段階で廃棄物が露出しないように即日覆土0.3mを行っています。このような工法により廃棄物の飛散、悪臭、害虫、火災の発生を防止しています。