IHIの航空エンジン工場建設予定地(旧農大跡地)を視察 

8月20日、党県議団は鶴ヶ島市にある旧県立農業大学校跡地を視察しました。地元の鶴ヶ島市議団と市民、近隣の川越、坂戸の各市議団も同行し、県や市の説明をうけました。

同跡地は、県が先端産業誘致を進めるとして工業専用地を整備し、売却先として民間航空エンジン工場の建設を計画するIHIが選定されています。先の6月県議会で、柳下県議がIHIの民間航空機エンジンの整備工場が軍需工場に転用される懸念を指摘しましたが、県は明確に否定しませんでした。
日米同盟の強化を背景に、米軍や防衛省が配備を進めるF35戦闘機に関わるエンジン整備拠点となる懸念がうまれています。

跡地は、約39.2ヘクタールと広大な敷地で、土地区画整理事業として6割を工業用地、4割を公園など公共用地に整備します。今年度の事業費予算は99億7千万にものぼります。

現地では、8月から草刈りや木の伐採などが進められ、広大な用地ができつつありました。
車で移動すると、舗装されていない道からすごい砂埃が舞い上がりました。

担当者の説明では、事業用地と国道の間にもうける緩衝緑地については、現生している樹木を可能な限り残す方針だとのことです。

また、雨水対策として公共用地のなかに多目的広場を兼ねた二つの調整池がつくられます。法律に定められた基準にのっとって調整池が整備され、流れ出る雨水の量は現状と変わらないはずとの説明でしたが、下流域の川越市議や坂戸市議からは工業用地から流れ出る雨水対策について懸念の声が相次ぎました。

環境保全に関心をもつ市民からは跡地内を湧水が流れる小川の保全を求める声も上がっています。当日も近隣住民が参加し、一行は湧水の源泉をめざして歩きました。
源泉まではたどり着きませんでしたが、貴重な湧水が流れていることは確認できました。
参加した住民からは、しっかりと保全を図るよう対策を求める意見が出されました。

 

さらに、広大な敷地内には池もあり、蓮の花が群生していました。