秋山もえ県議の6月定例会本会議質問③

6月24日秋山もえ県議が一般質問を行いました。この中で、秋山県議は米軍所沢基地への土砂搬入問題や、国民健康保険税の問題を取り上げました。

県土砂規制条例を完全に無視

米軍は、横田基地において外周道路の切り替え工事に伴って発生する大量の土砂を、この4月から、米軍所沢通信基地内に搬入する作業をはじめました。1日平均100台に上る大型ダンプカーが出入りし、運び込まれてくる土砂が汚染されているのではないかとの懸念も払しょくされていません。所沢市基地対策協議会が中止を求め要請しています。

県の「埼玉県土砂の排出、堆積等の規制に対する条例」によれば、土砂の堆積を行う場合は、許可が必要であり、その際に県職員は現場への立ち入りの上で許可を行います。しかし、米軍基地に県職員の立ち入りは認められません。また、有害物質を含む土砂の堆積は禁止されており、事業者は6ヵ月ごとに土壌の調査結果を報告するとされていますが、米軍は所沢基地内の土砂の調査をいまだ行っていません。

 所沢基地全面返還、強く要望していく

秋山県議は、このように県条例が無視されていることについての知事の見解を質しました。知事は「在日米軍が施設内で事業を行う場合、日米地位協定上国内法令は適用されないが一方で米軍は日本国の法令を尊重する義務を負っている」として、2月と4月に基地対策協議会を通じて、国内法令に定める基準を満たすよう米軍に申し入れるよう、国に要請したと明らかにしました。また「ドイツやイタリアなどの地位協定には国内法令の適用や基地への立ち入り権が明記されているなど我が国の地位協定とは大きな違いがある」とし、「私は基地周辺の保全や安全の確保の観点から米軍の基地内に国内法令が適用されないことは問題であると思っている」と答弁しました。

日米地位協定見直しや米軍所沢基地返還を求める秋山県議の質問に対しても知事は「渉外知事会を通じ、引き続き国に対し日米地位協定の見直しを要望していく」「所沢通信施設の全面返還が進むよう、所沢市とともに県基地対策協議会の要望活動を通じて、国に強く要望していく」と明言しました。

県は、国民健康保険税引き上げの誘導やめよ

上尾市では2019年度の国保税について、年収400万円4人世帯で前年より7万300円も引き上げとなりました。他にも引き上げとなった市町村があります。昨年の国保の都道府県化による一般会計繰り入れ解消圧力の影響です。

国・県は市町村に6ヶ年で決算上の赤字を削減・解消させる計画書を提出させ、繰り入れをなくし、保険税を引き上げるよう圧力をかけています。

繰り入れについて、市町村の意志尊重

しかし一般会計繰入の裁量は自治体にあり、蕨市のように独自繰り入れで値上げを抑える自治体もあります。

秋山県議の質問によって、このように6ヶ年で赤字を解消できない市町村の数=繰り入れを継続する意志を示しているのは9市町村あることが明らかになりました。

続いて秋山県議は、このような赤字解消しないとする市町村の考え方を尊重すること、市町村に赤字削減・解消を口実に、保険税の引き上げを誘導しないことを要求しました。保健医療部長は「9市町村では、法定外繰り入れを行ってきたこれまでの経緯を踏まえ、それぞれの実態に応じた計画を策定したもので、市町村の意志決定は尊重されるべきと考えている」「保険税率は、これまでどおり、地域の実情に応じて市町村が市町村の責任において決定するものと認識している」と明確に答弁しました。