このままでは廃業も・・・埼玉の病院をまもれ

6月3日伊藤はつみ・山﨑すなお両県議は、埼玉県民主医療機関連合会の皆さんと懇談しました。

最近の急激な物価高騰や賃金上昇は他の産業分野と異なり公定価格制度下にあって、上昇分の価格転嫁ができない医療機関にとっては、経営努力で対応できる限界を超えています。

厚労省による医療経済実地調査では赤字法人は全体の4分の1を占めています。資金不足のために借金返済に追われ病院の建て替えなどの設備投資には計画すら手が付けられないほどです。

帝国データバンク調査によると、医療機関の倒産は23年55件で過去最多です。休廃業・解散は709件と10年前に比べて2.3倍となっています。

また、医療・介護事業における人手不足も深刻で「職員を募集しても応募がない」。高額な紹介料を支払う有料職業紹介に頼らざるをえません。

上の表のように

日本民主医療機関連合会のアンケート(25年2月4日)によると、2024年度診療報酬改定の影響は55%の医療機関が「減収減益」と回答。国が新設した「ベースアップ評価料や基本報酬の改定は職員の処遇を改善するうえで十分ですか」という問いには72%の医療機関が不十分と答えています。

このような中で民医連のみなさんから、県政に対して以下のような要望をいただきました。

1、医療及び介護提供体制を確保し、すべての医療及び介護従事者の処遇や賃金の改善を可能にするため、大幅に診療報酬を引き上げる期中改定を実施するよう国へ要望すること。

2,医療及び介護提供体制を守るため、医療、介護事業所に対する財政支援を国の責任で実施すること。また埼玉県独自の支援策を講じること

3,医療を必要とする人の受療権を侵害する、高額療養費制度の上限引き上げは凍結ではなく、きっぱり白紙撤回すること。