前原かづえ一般質問④激しさを増す豪雨の時代。新河岸川の流域へのさらなる調節池整備を

一般質問後、大野知事と

 

12月13日前原かづえ県議は一般質問を行い、都市内水被害を繰り返さないために川越江川対策とびん沼自然公園事業の見直しを求めました。

川越江川の内水被害、繰り返さない

令和元年の台風19号の記録的な豪雨により、ふじみ野市元福岡地域では甚大な住居被害がありました。この地域は2年前にも水害被害にあっています。新河岸川の水位の上昇を受け、川越市の雨水幹線川越江川の水門を閉めたことで、行き場を失った雨水が溢れたことによるものです。

新河岸川へ排水最大限受け入れを

党県議団は、新河岸川への排水量を増やすことと、新河岸川の寺尾調節池への排水を認めることを求めてきました。県は、川越市に対し、「原則は認めないが、下流域への影響が発生しないと判断できた時点で、暫定的な排水を認める」としてきました。また、下流の渋井水門を1門から2門に増強中です。

しかし、あくまで「下流への影響が発生しないと判断できる」範囲での受け入れです。そこでふじみ野市は内水対策用に、川越江川の小規模な調整池を整備し、新河岸川への排水設備を設置する方針を示しました。前原県議は「この調整池の排水設備について新河岸川へ最大限受け入れを」と求めました。県土整備部長は「川越江川から新河岸川への放流は、新河岸川本川下流の整備状況から、毎秒17㎥を上限として受け入れる。地元市が行う内水対策について、下水道局とともに可能な範囲で協力する」と答えました。

新河岸川にさらなる調節池整備を

前原県議は「そもそも激しさを増す豪雨の時代、新河岸川の治水機能をさらに増強べきだ。新河岸川の流域へさらなる調節池整備をすべき」と求め、部長は「市が内水対策や 県が行う新河岸川の整備の進捗を踏まえ、流域全体の効果的な治水対策を検討する中で、国や流域市町と情報共有や意見交換していく」と答えました。

渋井水門2門へ、下流から不安の声

県は、川越寺尾地域とふじみ野市元福岡地域の内水被害軽減のためにも、渋井水門の増強や、ふじみ野市の設置する排水機場からの排水受け入れを進めています。この方針について、下流の富士見市側からは不安の声があがっています。近年激しさを増す豪雨に、これまでより増量した水を受け入れられるのか?ということです。新河岸川の調節池機能として富士見市のびん沼自然公園があります。この調節池も台風19号の際には一部越水もしています。渋井水門が広がって大丈夫なのかという住民の不安は、当然と言えます。

広がる懸念の声・・・びん沼自然公園整備は慎重に

現在、県は「川の国埼玉はつらつプロジエクト」として市の提案を採択し、同公園をパークゴルフ場とする計画を進めています。前原県議は「台風19号の際越水もした同自然公園の調節機能を強化すべきなのに、パークゴルフ場建設によって、調節機能は増強されるのか?びん沼川から南畑排水機場を通じ、荒川への排水量の増加を検討しているのか」と質問。「びん沼自然公園は、治水上支障のない範囲で富士見市が河川を占用し、設置している施設。 議員お話しのパークゴルフ場につきましては、びん沼自然公園施設の一 部であり、洪水調節機能の増強を図るために整備をするものではない。南畑排水機場のあり方については、新河岸川流域全体の治水対策を検討する中で、施設を管理する国および流域市町と情報共有や意見交換をする」と答えました。前原県議は、同自然公園整備に対し、葦原の保全について、36ホールのパークゴルフ場建設の必要性について、駐車場建設のための木の伐採について、多様な懸念の声が寄せられていること。整備を検討していた会議の経過を見る限り、市民の納得は得られていないとして、同整備事業について、慎重な見直しをと求めました。「富士見市議会で採択され、地元住民の合意形成が図られている」との部長答弁でした。