豚熱・鳥インフルの防疫最前線!熊谷・川越家畜保健衛生所を視察

2月18日秋山文和・守屋裕子両県議は熊谷家畜保健衛生所・川越家畜保健衛生所を視察しました。川越家保からは前原かづえ県議も合流しました。

 

熊谷家保の歴史、業務は画像の通りです。

管轄区域は、県北一体で東西は100キロメートルにもなります。熊谷駅からそれほど遠くない住宅街の中にあるため、苦情など絶えないそうです。

この熊谷家保を移転新築し(場所は県北だが未定)、中央家保を廃止して、機能を新施設と川越家保に移す計画が、予算案とともに明らかになりました。

豚熱対応の最前線 熊谷家畜保健衛生所

応対していただいた斎藤副所長は獣医さんです。家保の職員はほとんどが獣医師です。斎藤副所長は男性ですが、所員数は女性の獣医師さんが圧倒的でした。

 

斎藤副所長は「これまで中央家保にもっていかなければならなかった精密検査が、所内でできるようになることは負担軽減になる。中央家保まで少なくとも1時間。往復で2時間かかっていた。」と歓迎。

「現熊谷家保は、近隣住宅と接近していて、自動車の騒音も苦情をいただいている。また償却もできない」「特に熊谷家保は耐震性がないので、移転が急がれる」と移転を心待ちにしている様子でした。

 

家保の大切な業務は畜産農家の訪問です。年1回は訪問して、予防接種や病気の検査を行います。豚熱など農場から農場へ運んではいけないので、訪問は1日1軒だけと決めています。

大雪や災害で畜舎がつぶれるなどの被害も続いています。こういう時には、再建のための補助事業の紹介など援助をするのも衛生所のしごとです。申請書類を書いてあげたり、親身に援助します。

一昨年の豚熱の大流行のように重大な事件がおこると、現地対策本部となります。家保は主に殺処分を担当します。若い女性の獣医さんたちが先頭に殺処分を行っているときいて、驚きました。

「平時も忙しいです。なにかおこると、例えば豚熱の時は、私と総務の一人以外は誰一人ここにはいないという状況が続きました。統廃合については、本当に機能強化としてほしい」とのことでした。

 

消費者に近い農業者の多い川越家畜衛生所

川越家畜保健衛生所は女性の堀井所長が応対してくださいました。獣医師さんたちも若い女性が目立ちます。

川越家保管内は、鶏卵農家のような畜産を営みつつ、販売も行う消費者密着型の農家が多いとのことです。

ジェラートを販売する、親しみやすい直売店舗を持ち農業体験もできるところもあります。

近年は蜂を趣味として飼う方が増えているそうです。

 

 

中央家保の廃止に伴い、川越の管轄エリアが広がるのかという質問に対しては

「まだ聞いていません。でもエリアが広がるなら人員は必ず増やしてほしい。人員が減るのは絶対に困る」とのことでした。

通常の業務が精いっぱいなところ、豚熱のように通常と違う業務があるととても大変だそうです。