6月4日、柳下礼子・秋山文和・前原かづえ・秋山もえ県議は、熊谷市にある循環器呼吸器病センターを視察しました。
同センターは、結核治療の実績ある県立病院であり、県内で最も感染症病床が多い医療機関です。
栁澤勉病院長らが応対してくださいました。お忙しい中ありがとうございます。
同センターでは、2月、ダイヤモンドプリンセス号のコロナウイルス患者を受け入れ、合計89名の陽性患者を受け入れてきました。
中等症から重症まで、マックスで29人の患者を受け入れ、満床状態が続いた時期もあります。
同センターには、もともと21床の感染症病床がありましたが、感染疑い6病床を含む35床にまで広げました。
一番受け入れが多かったのは、狭山保健所管内、川口、朝霞などで、全県から受け入れていたとのことです。
ECMO(体外式模型人工肺)は病院に配備されていますが、使用する際にスタッフが多数必要となることから、
同センターでは使用せず、超重症者は他医療機関に移送したそうです。
認定看護師の方が、保健所とのやりとりも物品管理も感染症患者に関わる全ての調整を行っていたそうです。
夜間、土日も携帯電話を持ち歩く「オンコール」3ヶ月休みの取れない状態でした。
コロナウイルスがまん延する中で、病床率を50%に下げるよう県から指導をうけ、呼吸器内科の一般診療ができなくなり、
救急患者受け入れもなくなり、一般の新規患者受け入れはなくなったそうです。
そのため3月の減収は700万円、4月は6000万円、5月はまだ算定できていませんが、さらに大幅に増えているといいます。
同センターには結核用のPCR検査機器があり、独自のPCR検査を行っていたそうです。(帰国者接触者外来で行っている行政検査とは別のもの)
濃厚接触者以外の人のコロナウイルス陽性率はゼロ%だったといいます。
今後、第2波に備えるうえで、同センターの役割はますます重要となっていきます。
仮に、政府が想定しているピーク予想並みの第2波が来た場合、
同センターは他の診療をすべて断って、対応せざるをえなくなります。
対応できなくなる救急などをどうするのか、今から備える必要があります。
もともと、北部の基幹病院である同センターは医師が定数の7割程度しかいません。
センターとしては長期に医師確保のための努力をしてきましたが、立地条件などからも
なかなか充足をしません。
今後、第2波に備え、医師の処遇改善や、思い切った手当など早急に医師の増員が必要です。
「県立大学に医学部を作って、熊谷に設置すればいい」という
党県議団の提案が、いよいよ重要になってきています。
懇談後、センターの元感染症病床などを視察しました。
もともと、結核という感染症に対応してきた歴史から、。
感染症外来の入り口から、外来の診療室、検査室、病棟まで、独立しており設備が非常に整っているという印象を受けました。