秋山文和一般質問④コロナ第5波蔓延、反省の中心はPCR検査の位置づけ。国待ちの姿勢あらためよ

秋山県議は、12月9日一般質問を行い、「コロナ禍第6波にそなえるために」などのテーマをとりあげました。

広範な無症状者へのPCR検査=国待ちの姿勢

1週間の全国の感染者が1000人を下回り、まるでコロナが終息したかのような空気が流れていました。ところが、オミクロン株変異、日本での発見など、にわかに警戒が強まってきています。感染者数がおちついている今こそワクチン・医療体制強化、検査体制を強化すべき時です。秋山県議は、「オミクロン株の脅威の一方でワクチンは2回接種では心もとない、経口薬はまだ承認されない、このような段階で、PCR検査で市中にでまわっているウイルスの広がりを把握することは科学的手法の第1歩だと考えます」として、広範な無症状者を対象とした、PCR検査を求めました。

大野元裕知事は「現状のような感染が極めて低い状況での大規模検査は、実際の陽性者以上の偽陰性・偽陽性を発生させる恐れがある」として、広範な無症状者へのPCR検査を拒否。政府対策本部が感染拡大時に検査を無料化を決定したと、ここでは国待ちの姿勢を示しました。

感染拡大からでは遅い。施設職員の定期検査を

秋山県議は、対象を絞り、クラスターリスクの高い、高齢者・障害者施設の職員の定期的PCR検査の再開を求めました。知事は「国の方針に基づく施設職員の検査は、感染状況が改善されたことから、現在は実施していない。」として、やはり国の方針に従うと答弁。秋山県議は「感染が拡大してからでは遅い。先手先手のPCR検査の実施」と再質問。知事は「施設等については脆弱な方が入所されている蓋然性が高いことから、万が一そこで陽性者が発生するような場合には

積極的な検査を実施する」と答弁しました。

県立循環器・呼吸器病センターの人員体制強化を

秋山県議は、県立循環器・呼吸器病センターについて、第5波で101床ものコロナ病床を確保したが、医師・看護師の体制は精一杯で実際は60人程度しか患者は

受け入れられなかったとして、第6波に向けて医師・看護師の体制強化を求めました。知事は他の公立・公的病院や今まで患者を受け入れてこなかった病院で病床確保したとして「同センターは一般医療とコロナ診療の両立のために確保病床を見直した。現在のスタッフで対応可能な状況となった」と答弁。同センターの受け入れ病床を減らすことで対応したことを明らかにしました。秋山県議は再質問で、さらに同センターの医師看護師体制強化を求めました。知事は「独法化以降、県立病院機構の4病院で医師87人、看護師84人の増員ができた。うち、循環器呼吸器病センターでは医師4人、看護師で23人の増員ができた。今後も努力する」と答弁しました。

民間医療機関が安心できる補助・報酬改定を

また、民間医療機関がコロナによる減収で5月6月に1~2割の赤字となり、その後コロナ病床への補助で何とか黒字回復した例を引き、このような綱渡り経営は厳しいとして、国の補助の見通しを早期にしめすことと、看護師の配置基準と労働条件の改善、新感染症に対応した診療報酬見直しを国に求めるべきだと質問しました。知事は「交付金の継続や経費の範囲など早期に示すよう知事会通じ求めてきた」「コロナ患者を積極的に受け入れた医療機関ほど赤字になるということは受け入れられない。真に見直しが必要な分野に絞って国に要望する」と答えました。