身近なところに保健所が必要ー越谷市保健所視察

2月14日、所沢市への保健所設置について検討するため、城下のり子県議、伊藤はつみ県議、所沢の小林澄子市議、中井めぐみ市議が越谷市保健所を訪れ、設置までの経過やコロナ対策での奮闘についてお話を伺いました。大和田てつ越谷市議も同席しました。

城下県議は冒頭「私の地元、所沢は保健所発祥の地ですが、2010年に狭山保健所に統廃合され、亡くなりました。狭山保健所の管轄人口は78万人(2021年10月時点)となっており、コロナのときは本当に大変でした。所沢市民は所沢に保健所をと切実に願って運動しており、昨年の市長選挙において保健所設置を公約に掲げた市長が誕生しました。そこで、市として保健所を設置している越谷市保健所のお話をお聞きしたいと思っています。率直にお話いただければ」とあいさつしました。

設置までからこれまでの経過について

市の担当者からは「2009年それまであった越谷保健所(県設置)が統廃合によってなくなり、越谷市は春日部保健所の管轄区域となりました。自分たちの市に保健所をつくろうとの声が上がり、保健所設置と中核市になるということで、県と協議を開始。庁内での設置にむけてチームをつくり、4年計画で設置しました。場所は市立病院の向かい側で、看護学校の寮があった場所です。保健所は専門職種を確保しないといけないので、県から人材を派遣してもらう。市からも県の保健所などに派遣し、ノウハウを学んでもらうなどしてきました。県からは『設置から10年は人材を県から派遣する。10年の間状況を見ながら段階的に人材を引き上げる』とのお話があり、来年度が10年目となります」との説明がありました。

コロナでの奮闘

感染症保健対策課の方から「2020年3月から2023年5月の5類感染症になるまでの間、市内の感染者は9万人をこえました。第7波では1日の感染確認が803名になりました。

6波までは庁内他部署から、感染状況に応じて応援に来てもらう、最大で106名で対応しました。幸い緊急事態宣言を受け、事業が中止になったりしたのもあって、応援に来てもらうことができましたが、途中から事業も再開されたりして、保健所の方も応援を出す部署の方も大変でした。残業をしてもらう、あるいは夜間に電話がかかってきて入院調整が必要になったりしていたので、保健所職員が電話を自宅に持ち帰って対応するということもありました。

第6波移行、厚労省から保健所の職員でなくてもできるところは外部委託してもよいという通達が出され、入院調整は派遣看護師にお願いしたり、病院搬送、ホテル搬送を外部にお願いしたりして、やってきました」との説明がありました。

県に求めたいこと

担当者は「保健所は医師が所長になるという決まりがあります。当初は県から派遣してもらっていましたが、いまは自分たちで採用しています。医師の副所長を採用したいと考えているのですが、2年前からずっと募集をかけても応募がありません。医師不足で県も採用が大変なようです。保健師、獣医師も定数を満たせていない状況です。

10年をめどに県からの派遣を引きあがるとの当初の話がありました。市の状況も県に伝えて、『柔軟に対応します』と言ってもらえて安心していますが、引き続き人材支援をお願いしたいです。また市の保健所なので、研修で春日部保健所などと一緒に研修を受けるという機会はあるのですが、ほかの保健所に行って人事交流を行うという機会がありません。そこをぜひお願いしたい」と語っていました。

身近なところに保健所が必要

コロナで保健所は本当に大変でした。県の保健所でも保健所に寝泊まり、深夜に帰ってきて、朝早く出ていくなど悲痛な実態がありました。党県議団も繰り返し保健所の増設を求めてきました。

越谷市保健所の説明の中で、「PCR検査は当初はできるところが少なかったですが、2021年以降、民間検査会社や医療機関などができるところが広がりました。それを受け、市保健所は高齢者施設や保育所でのクラスターに対応するため、そうした施設のPCR検査を積極的に行いました」との話があり、それは管轄区域が市内だけであり、状況をつかんでいる。身近なところに保健所があることでできたことだと感じました。

伊藤はつみ県議が「今日はお話を伺えてよかったです。率直に話をしていただき、状況がよくわかりました。人材確保は県でも切実な課題です。人事交流の要望もしっかり受け止め、県に伝えていきたい」と述べました。