コロナ禍で授業時間が足りないー7時間授業か土曜授業か?

11月6日、秋山もえ県議は上尾市教組佐々木執行委員長と懇談しました。

新型コロナウイルス感染症のために3ヶ月もの休校を余儀なくされたために、小・中学校では授業時間数が大幅に不足する事態となっています。

7時間授業か土曜授業かの押し付け

上尾市教育委員会は、授業時間確保のために、

「7時間授業か、土曜授業か?」どちらかを学校に迫っています。

そのため、ある中学校の場合、校長は、7時間授業をやりたくなかったのに、しかたなく3年生だけ実施することに。

ある中学校では、7時間授業を取り入れた上に、合唱祭の準備も重なり、4時45分に帰りの会がおわるというハードスケジュールになっています。

教員は出勤から全く休憩が取れません。

休み時間10分を5分にしている学校もあるそうです。

土曜授業を実施したある学校は、教職員に土曜日の振り替え休暇が保障できていません。

授業が「本当につまらない!

また、ある小学校では、教員が多忙のあまり授業準備も十分にできず、授業がプリントを穴埋めする作業で終わり

「本当につまらない」と子どもが嘆いているとのことでした。

重大なのは、このまま7時間授業を行っていくと、標準事業時数1015時間をはるかに超えてしまうということです。

上尾市の中学校はこれまでも標準時間数を超えて1100時間などという授業を行ってきたとのこと。

保護者が、良かれと思いながら、無理やり子供に勉強を押し付ける「教育虐待」が話題になっています。これと同じ状況ではないでしょうか?

子どもたちには、「教育虐待」ともいえるような授業の押し付け

教員には、ますますブラックな働き方が押し付けられています。

 

県と市の学力調査、ベネッセのGTECは、やめない

授業時数が足りないといいながら、その一方で県の学力学習状況調査、上尾の学力調査、さらに英語のGTECを例年通り行って、教員や児童生徒の負担を軽減しようとしません。

特にGTECはベネッセの英語4技能検定であり、中学2,3年生を対象として、2000万円もの予算をかけ実施しています。

学力調査や技能検定の連発が、学力向上に結び付くのか疑問です。

 

教員の未補充は49人???

また、産休や育休の代員が補充されない未補充が現場では横行しています。

ある中学校では6月から家庭科教員が産休・育休に入っていますが、いまだに代員が入りません(未補充といいます。)

9月からは市内3校から家庭科の教員がかわるがわるやってきています。自分の学校と他の学校の掛け持ちは大変負担です。

これは、埼玉県の臨時的任用教員の、臨任教員の処遇が悪いため、希望者がみつからないからです。

10月の市教委との交渉では、上尾市内小中学校だけで、5人の未補充があったとのことでした。

北足立南部地域では小学校40人、中学校9人の未補充という報告だったそうです。このような多数の未補充は一刻も放置できません。

 

秋山もえ県議はこうした教員の過重負担問題の改善のため全力を挙げたいと話しました。