不育症そだってねっとの皆さんが、県に要望

不育症そだってねっと_01月22日、不育症そだってねっと埼玉の皆さんが、埼玉県に「不育症患者への社会的サポートの充実についての要望書」を提出し、健康長寿課副課長らと懇談しました。柳下礼子県議、糟谷珠紀上尾市議・平田みち子同市議、守屋ひろ子さいたま市議が同席しました。

 

『不育症とは?』
妊娠はするけれども、流産、死産や新生児死亡などを繰り返して結果的に子供を持てない場合、不育症と呼びます。習慣(あるいは反復)流産はほぼ同意語ですが、これらには妊娠22週以降の死産や生後1週間以内の新生児死亡は含まれません。不育症はより広い意味で用いられています。

実は学会でも何回流産を繰り返すと不育症と定義するか未だ決まっていません。しかし、一般的には2回連続した流産・死産があれば不育症と診断し、原因を探索します。また1人目が正常に分娩しても、2人目、3人目が続けて流産や死産になった際、続発性不育症として検査をし、治療を行なう場合があります。

(厚生省研究班HPより http://fuiku.jp

要望書は、「まだまだ不育症を知らない人が多く、適切な検査・治療を受ければ出産できることに気付かず、流産を繰り返してしまう女性が多いこと、不育症の治療には多額な費用がかかるので赤ちゃんをあきらめる人がいること、不育症を相談したり理解してくれる人がおらずつらい思いをしている人が多」いとして
①広報・周知
②相談摩津愚痴の整備、自治体担当者や医療従事者への研修
③ヘパリンカルシウム製剤の自己注射の保険適用の拡充を国に求めること
④不育症の検査・治療にたいする助成の創設
⑤市町村への支援などを求めています。

不育症そだってねっと_1代表者の澁谷瞳さんは、自身のつらい思い出を涙ながらに語り、不育症患者の心のケアの必要性を強く訴えました。
また、会員からは、市に不育症そだってねっとのパンフレット(写真)を置くよう働きかけたところ「このような忌まわしいものは置けない」と保健師に断られた経験も語られ、県から周知徹底してほしいという要望もだされました。

宍戸健康長寿課副課長は、周知徹底・広報の仕方について検討する、厚労省には、現員を早期に解明し保険適用するよう働きかけていくと答えました。

柳下県議は「県が率先して広報をすべきです。相談には臨床心理士など専門家による体制を整備すべき。男女共同参画社会条例を埼玉県が最初につくったように、全国に進んだ制度をつくってほしい」と語りました。