視覚障害をもった方にも住みやすい町づくりを

 2月6日、埼玉視覚障害者の生活と権利を守る会(埼視会)と県議団が懇談をしました。

県議団からは柳下礼子、前原かづえ、村岡正嗣、秋山文和各県議が出席しました。

 

横断歩道は危険がいっぱい

懇談では視覚障害者にとって危険な箇所の改善要望がだされました。

視覚障害をもった方にとって横断歩道は多くの危険が存在します。そのため、音響信号機と横断歩道上に設置されているエスコートゾーン(点字ブロック)は安全に横断歩道を渡る時に大きな助けになります。

しかし県内の多くの箇所で音響信号機やエスコートゾーンが未設置のため「横断時に青か赤か分からず、さらに進行方向を誤り、身に危険を感じた」という声が紹介されました。

 

シグナルエイドのさらなる導入を

さらに、音声装置が設置済みの信号機であっても音声がうるさいという近所の苦情によって音を夜間時は止めてしまう例があるとのことです。その上で「電波を発信する機器を持った人が信号機に近づいた時のみ、交差点から音声が鳴るというシステム、シグナルエイドは近隣に迷惑がかかりにくく有効です。県として音響信号機、エスコートゾーンと併せて導入を促進して欲しい」という要望が出されました。

 

ラウンドアバウト交差点の問題点は

信号機が無い円状の交差点を車両が時計回りに徐行するラウンドアバウト交差点

次に全国で設置が進んでいるラウンドアバウト交差点―環状交差点(県内では毛呂山町、入間市、日高市、羽生市の計四ヶ所に設置済)の安全対策について話が移りました。

懇談では「視覚障害者にとっては、複雑で信号機の全く無い交差点の中で自分の進路をつかみにくいし、車道に進んでしまう可能性があるため何とかして欲しい」「ここがラウンドアバウト交差点であるという音声案内、車道に入り込まないための柵や点字ブロックを設置して欲しい」という声が出されました。

 

ホームドアの設置を急いで

今年3月、東武東上線・川越駅にホームドアが設置されます。これに合せて盲学校の最寄り駅であるJR川越駅や国立障害者リハビリテーションセンターの最寄り駅、新所沢駅や航空公園駅にも設置を急いで欲しいという声が多数あります。埼視会の皆さんからも「リハビリを受けている不慣れな視覚障害者や盲学校に通う子どもが安全に駅を利用できるためにも設置を急いで欲しい」と要望を受けました。

懇談の終わりに柳下県議が「今まで視覚障害者の方々と連携して運動を進めてきた。これからも皆さんの要望を県に届けながら、いっしょに住みやすい街づくりをしていきましょう」と挨拶をしました。