埼玉県でも若年被害女性支援事業をーColaboと懇談

9月9日、前原かづえ県議、秋山もえ県議が一般財団法人Colaboの仁藤夢乃さんとZOOM懇談会をしました。

Colaboとは?

渋谷、新宿などで10代女性無料のバスカフェを運営し、積極的に歌舞伎町を回っては、集まっている10代女性にバスカフェの案内を渡して回る仁藤さん。「アウトリーチ」と仁藤さんは表現しています。少女たちは、バスカフェで食料や飲み物、生理用品などが受け取れ、「今夜眠る場所がない」など相談ができます。緊急のシェルター、ショートステイ用アパート、中長期のシェアハウスなどを確保し、女性たちを受け入れます。1600人もの少女とあってきたといいます。

自身も、高校時代の毎日を新宿で過ごしていたという仁藤さん、18歳の時フィリピンに行ったところ、売られている少女を日本人男性が買っているさまを見てびっくり。その後大学に進学。周りの学生は「自己責任」という中で、「自分がやるしかない」と12年前にColaboを立ち上げたそうです。

児童相談所・県など公的機関に対する要望として

「児童相談所に余裕がない」といいます。「もう閉まるから月曜にきて」といわれたことも。特に殴られている子どもでなければ緊急対応がされないといいます。「今、殴られているんですか?」とよくきかれます。

「児童相談所の一時保護所の思春期女性への配慮」にも問題があります。 おふろやムダ毛処理の時に職員が立ち会うのだそうです。

「ハイティーン女性の保護所後の行先がない」という問題もあります。「自立援助ホーム、里親、児童養護施設の個室など充実させる必要がある。特に婦人相談センターの活用を広げたい。東京の婦人相談センターに受け入れを頼んできた。この間2,30人入所している」とのことでした。埼玉県の婦人相談センターの活用も必要です。

若年被害女性支援事業について

「この事業を厚生労働省がはじめるとき、Colaboにもヒアリングがあり、その後受託した。埼玉県のメンバーでやりたいという人もきいている。東京都と仙台市、札幌市、福岡市で実施されている。名古屋市でも同種の事業を行っている。Colaboの活動は、寄付によって支えられている部分が大きいが、さまざまな補助にも支えられている。」とのお話しで埼玉県でも事業を始める必要性を感じました。

*若年被害女性等支援事業とは・・・・様々な困難を抱えた若年女性について、公的機関と民間団体が密接に連携し、アウトリーチから居場所の確保、公的機関や施設への「つなぎ」を含めたアプローチを実施することにより、若年女性の自立の推進に資することを目的とする事業

少女たちの代表者

仁藤さんの印象は、とことん「少女の立場にたっている」ということです。公的機関や親たちは、少女たちを「わがまま」などと受け止めて突き放す場面が多々あるのだと思いますが、そういう対応が結果的に、少女たちを性的搾取をたくらむ大人のもとに追い込んでいくことを、仁藤さんはよくわかっているのだと思います。

「みんな、もっと言いたいことをいえばいいのに」と笑う仁藤さん。少女のような語り口で児相にも警察にもはっきりものを言ってきたといいます。私たち共産党へ、びしりとご意見をいただきました。少女たちの気持ちの代表者なのだと受け止めさせていただきました。

ありがとうございました。