教育の内容にも影響を及ぼしている特別支援学校の教室不足の解決をー教室不足を考える会と懇談

11月22日、特別支援学校の教室不足を考える会の方たちが陳情で各会派と懇談を行い、党県議団も柳下れいこ県議が会の現職教員の方と特別支援学校にかつて子どもを通わせていた保護者の方などからお話を伺いました。

「特別支援学校の設置基準ができたが、既存校には適応されない。財政的支援を国が行わない。肢体不自由の児童生徒の長時間通学の問題改善のための通学1時間以内とするということが盛り込まれないなど、設置基準ができたことは大きな前進ではあるが、まだ不十分」

「知的障害のでは川口特別支援学校は150人規模の学校。すでに1教室を2学級で使っている。しかし来年、再来年には300人規模になると言われている。来年4月新入生をどうやったら受け入れられるかと連日会議」

など教員の方から切実な話が出されました。

特別支援学校にお子さんが通っていたというお母さんは「12年間、特別支援学校でお世話になりました。小学部のころは遠い公園にお出かけしたり、買い物体験ができたりしていたが、年齢があがると出かけることなどなくなっていきました。うちの子はプールが好きなんですが、児童生徒が増え、プールは1つしかないので、シーズン中に4回しか入ることはできない状態になりました」と訴えます。

「自分が教員になって先輩教員に言われたのは、『子どもを学校にあわせるのではない。学校を子どもにあわせるのだ』という言葉。しかし実際は特別教室を普通教室にして、音楽も美術も教室で行う。雨が降ると体育館も争奪戦になるので、玄関で体育をやるなど、特別支援学校の教室不足によって、子どもを学校にあわせる状態になっている。特別支援学校の教室不足はただ教室が不足しているというにとどまらず、教育の内容に影響を及ぼしている。

県は来年度からの3カ年の特別支援学校の整備計画を策定中だが、この間高校内分校を整備してきた。しかしそれでは問題は解決しない。分校は自力で通学可能な軽度障害の生徒に限られている。いま増えているの小学部の児童だから。特別支援学校を増設するよう県に働きかけてほしい」との訴えがありました。

柳下県議は「これまでなかった特別支援学校の設置基準ができたのはみなさんが声をあげ、運動をつくってきたから。『学校に子どもをあわせるのではない』というみなさんの訴えはよくわかりました。みなさん声にこたえるために引き続き、頑張ってまいります」と答えました。