「ここが最後の砦」県内最大のコロナ患者を受け入れた循環器・呼吸器病センターを視察

11月19日伊藤岳参議院議員、塩川鉄也衆議院議員、梅村さえこ元衆議院議員、柳下礼子県議、村岡正嗣県議、秋山文和県議、前原かづえ県議、守屋裕子県議が埼玉県立循環器・呼吸器病センターを訪問し、懇談を行いました。

循環器・呼吸器病センターは県内で最も感染症病床が多い医療機関で昨年6月もお話を聞かせていただきました。

今年もお忙しい中、池谷副病院長らが対応してくださいました。ありがとうございました。

同センターは名前のとおり、循環器・呼吸器の病気を専門にして、高度医療を提供。地域の病院やクリニックからの紹介を受け、地域に帰ることを目指していました。北部地域の拠点病院でもあり、年間1800くらいの救急を受け入れていたそうです。

 

コロナで奮闘

2016年新型インフルエンザ対策として感染症病床が入った新館がオープン。この新館があったことからダイヤモンドプリンセス号の新型コロナ感染症患者を受け入れることになりました。

11月15日現在、入院患者の延べ人数は13676人です。

当初確保した21床では足りず、その後、病棟の改修などを行い、さらなる病床確保を行ってきました。

第5波では緩和病棟など閉じて対応し、最大60人近くを受け入れました。

「受け入れを断られ続けここが最後の砦だったのだと思う。県南部からの患者も受け入れた。60人を受け入れるのが精一杯。さらに受け入れとなると脳梗塞などの循環器系疾患、救急の受け入れなどできなくなる。県北部の拠点病院であり、循環器・呼吸器の高度医療を提供するという医療機関の役割が果たせなくなる」と言います。

今後の更なる病床確保について副病院長は「野戦病院を作っても医師看護師がいないとダメ。看護資格を持っているが働いていない人に職場復帰してもらうという案もあるが、ワクチン接種や酸素ステーションなどであれば対応できるかもしれないが、コロナ病床対応は難しい。防護服を着ての活動は2時間で交代しないと体がもたないこともあり、看護師配置を厚くしないと対応できない」と話します。

国が医療費抑制政策で病床削減してきたこと、医者が余るとして医学部増設などが認めてこなかったことなどがコロナ対応での困難をもたらしていると改めて感じました。

 

同センターの体制強化について

同センターはこれまでドクターの充足率が7割でした。そこでその後どうなったかを伺いました。

副病院長からは「手当等をつけることができたので、いっきにドクターを増やすことはできないが、少しずつ増えている」との回答がありました。引き続き医師確保が課題です。