県営住宅に外付けエレベーターの整備急げ(都市) 狭山環状など県公社有料道路の無料化を(県土)

予算特別委員会は、15日に都市整備部、16日に県土整備部について部局別審査が行われ、村岡正嗣県議がそれぞれ質問に立ちました。

県南部・南西部で県営住宅の整備促進を

県は平成27年3月に今後の県営住宅のあり方について検討結果をまとめ、県営住宅のストック保有は世帯数比で0.76%を維持しつつ、世帯減少にあわせて27年後にはさいたま市除き3,000戸ほど減らす計画になっています。

村岡県議は、川口など県南部や朝霞4市など南西部地域では過去5年間の募集倍率が20倍を超える住宅があり、低収入の単身世帯や高齢世帯の増加などによって県営住宅の需要はますます増えていくと指摘。県営住宅の建て替えを加速させると同時に、とりわけ南部地域や南西部地域では世帯数にとらわれない思いきった整備促進を求めました。

都市整備部長は「今後も借り上げ型住宅の整備をすすめたい」と答えました。

県営団地エレベーター設置 予算大幅増を
低層階への住み替え「近隣団地も今後研究」

また、村岡県議は、さいたま市内の与野高層団地の高齢化率が49%に上るなど大型団地の高齢化率が進み、「3階以上の上り下りが大変だ」との住民の声を紹介。エレベーターの設置はまったなしの課題だとして、毎年2棟ほどの整備を10棟、20棟と予算を大幅に増やしてエレベーター設置を推進するよう迫りました。さらに、低層階への住み替えを同一団地に限ることなく近隣団地でも認めるよう求めました。

都市整備部長は、後付エレベーターの整備促進については「効率性の悪い事業」として、低層階への住替えを促進する考えを示しました。近隣団地への住み替えについては、原則認めていないとしつつ「今後、研究していきたい」と述べました。

都市整備部への質疑議事録(県議団作成)平成28年2月予算村岡 0315都市整備

急傾斜地崩落対策 15.4%にとどまる

村岡県議は、落石や崩落により通行止めが頻発する県道について早急な対策を求める小鹿野町の要望などを紹介し、急傾斜地崩壊対策事業で整備を必要とする箇所数やロードマップの有無などを質しました。

県土整備部長は、「崩壊危険箇所が2907ケ所。人家が5戸以上あるなど県が整備すべきとした745ケ所のうち、すでに115ケ所の整備を完了した」と答えました。

狭山環状、皆野寄居有料道路の無料化を

埼玉県道路公社の管理する有料道路は、現在、皆野寄居有料道路、新見沼大橋有料道路、狭山環状の3路線です。料金は150円から420円。県民からは「国道は無料なのにここだけ有料なのか」「有料を避けるため、狭い住宅道路に多くの車が入り込んでくる」「近くの道路は大渋滞」などが寄せられています

村岡県議は、狭山環状道路について、川上、川下に新しい橋ができたため、有料橋を避けて多くの車が住宅街を抜け、国道16号は大変な渋滞となっていると指摘。近隣住民は一刻も早くこの橋を無料にしてほしいと願っているとして、国や銀行への償還が終わって時点で県出資金の返還免除を決断して無料にすべきと迫りました。さらに、普通車420円と非常に高額な皆野寄居有料道路についても、同様に無料化・低料金化を求めました。

県土整備部長は、いずれの有料道路も受益者負担の原則から無料化は難しいと答えました。皆野寄居バイパスについては、秩父まで無料区間が延伸することで利便性がより高くなると述べました。

 

県土整備部への質疑議事録(県議団作成)平成28年2月予算村岡 0316県土_教育