埼玉3億年の旅ー県立自然の博物館を視察

9月18日、党県議団は長瀞町にある埼玉県立自然の博物館を視察しました。

新井館長はじめ学芸員・職員のみなさま、熱心なご説明をいただきありがとうございます。

同館は、自然に関する資料の収集・保管、調査研究を行うとともにその活用を図る施設です。

つまり、県内唯一の「自然系総合博物館」です。

テーマは

「過去から未来へ埼玉3億年の旅そして自然と人との共生」。

入口でまず、びっくり!サメがあらわれます。なぜ、こんな山の中の博物館でサメのでむかえなのか?

1500万年以上前は、埼玉県はほぼ海の中で、秩父地域も海中でした。

その後秩父山地の隆起によって、この長瀞は岩畳のような地層や、たくさんの化石がみられるようになり、

「地質学発祥の地」ともよばれています。

冒頭のサメは「カルカロドン メガロドン」というサメで、巨大な歯が発見されています。

同館の前進は秩父鉄道の「秩父鉱物(本当は古い漢字)植物標本陳列所」で大正10年(1921年)開設です!約100年の歴史です!!地元のみなさまにも愛され、化石など多数の地質標本を収蔵しているそうです。

職員は館長・副館長はじめ、行政職7人、学芸員11名、教育職1名などです。

なやみは、多数の化石を含む標本が十分にクリーニングできないこと・・・・

簡単に刷毛で落とせるものではありません、岩石ですから。

業務の合間をぬって、一生懸命化石を取り出しているそうです。

壁の標本のように埋まっていた骨を丁寧に組み立て、その機能からこんな顔だったのではないかと推測をします。

これが海棲哺乳類「パレオパラオキシア」です。肩甲骨がとても発達していて、泳ぎが得意だったのではといわれています。こんな楽しそうな顔で泳いでいたのでしょうか・・・

同館は地質の専門家、動物の専門家・植物の専門家など分野に分かれていますが、やはり地質には力が入っていますね。

このような貴重な化石類とともに、岩畳やようばけなど付近の珍しい地層をふくめて、国の天然記念物に指定されています。

秩父の自然や生息動物の研究や展示にも力を入れています。この剥製は県内2か所しかない製作所でこだわってつくったものです。

その動物の生きていた時の筋肉の動きなど知りぬいた、再現度におどろきました。

みな、恐る恐るクマに触っていますね・・・