
2011年12月県議会の閉会にあたって(団長談話)
記者発表
2011年12月22日
日本共産党埼玉県議会議員団
団長 柳下 礼子
2011年12月県議会の閉会にあたって(談話)
一.今定例会には、今年度一般会計補正予算案、同病院事業会計補正予算案、自転車の安全な利用の促進に関する条例案など、29件の知事提出議案が提出された。わが党は一般会計補正予算案、同病院事業会計補正予算案などの他、閉会中の審査となっていた平成22年度一般会計決算認定など含め6件の議案に反対した。
なお、知事から追加提案された「埼玉県5か年計画の策定」については、閉会中の継続審査となり、特別委員会で審査されることになった。わが党と社民党の申し入れで特別委員会の定員枠が広がり、わが党も委員を送ることができたことは成果である。
一.今年度一般会計補正予算案及び同病院事業会計補正予算案に対してわが党が反対したのは、補正予算の中に県立小児医療センターをさいたま新都心に移転するための土地鑑定評価が含まれていたためである。
同センターの移転については、@同センター移転によって現在地周辺の小児医療体制に重大な空白がうまれることA移転によって同センターを利用する患者・家族に通院や予約などで負担が増すことB新都心に移転となれば高層建築物に病棟や学校を収容することになり、子どもの療養や教育条件の悪化が懸念されることC計画そのものが病院や教育関係者、患者・家族、地元自治体との事前の協議もないまま上田知事のトップダウンで決められた、などの問題があり、わが党としてはこれらの理由から反対した。
同センターの移転計画に対しては、先の9月定例会に同センター機能の存続などを求める請願が4万5千筆を超える署名を添えて提出され、趣旨採択されている。それにも関わらず、土地鑑定評価の補正予算に賛成した自民、民主、公明、刷新の会などの対応は、住民や患者家族らの期待を裏切るもので極めて遺憾である。
一.今定例会には、自民党などから9件の意見書案が提出され、いずれも原案どおり可決された。わが党は、「障害者総合福祉法(仮称)の早期制定を求める意見書」や「TPP協定交渉への拙速な参加表明に抗議し、十分な協議を求める意見書」など8件の意見書に賛成した。しかし、「原子力発電所の警備に関する意見書」と「朝鮮高級学校授業料無償化審査手続き再開の撤回を求める意見書」の2件については反対した。前者は、原子力発電所をテロなどの脅威から守るために自衛隊の任務に原発施設等の警護を加えることなどを求めるものだが、原発事故の危険性はテロの脅威などより、地震・津波による危険性の方が切迫しており、期限を切って原発からの撤退を決断することが求められていること、原子力施設の警備は警察の任務であり、自衛隊を国内の警備活動や治安維持に従事させることには問題があるなどの理由で反対した。
また、後者については、北朝鮮による砲撃事件や日本人拉致問題などを理由に朝鮮学校への授業料無償化審査手続き再開に反対するものだが、これらの事件について朝鮮学校で学ぶ子どもたちには何ら責任がなく、教育の機会均等や民族・国籍による差別の排除という観点からも許されない。このような理由から、わが党はこの意見書についても反対の立場をとった。
一.今定例会では、「「原発ゼロ」の社会をめざし、再生可能エネルギーへの転換を求める請願」や「すべての子どもにゆきとどいた教育をすすめるための請願」など6件の請願が審査にかかったが、いずれの請願も不採択となった。わが党は「原発ゼロ」など5件の請願について採択の立場で賛成した。わが党は、請願の討論を本会議で認めるよう議会運営委員会に申し入れたが、自民と公明の委員らが「本会議で討論するような議案ではない」と反対したため実現しなかった。両党のとった態度は重大である。民主と「刷新の会」の委員は、討論を認めるよう主張した。
一.新聞等の報道によれば、政府は八ッ場ダムの本体工事の予算を条件付で来年度予算案に計上を認める方針を示したと報じられている。治水・利水効果や事業費などの点で建設継続が妥当と結論づけた国交省関東地方整備局(関東地整)の検証結果を尊重した結果と伝えられているが、八ッ場ダム建設中止の公約を投げ捨てて恥じない民主党と野田内閣の責任は重大である。わが党は建設の継続に強く反対するものである。
関東地整による検証作業は、利水面では人口減と節水による水需要の減少を無視していること、治水面では八ッ場ダムの効果を過大に評価したうえで代替案との比較しか行っていないなど、ダム建設推進を前提にした“検証”というほかない。河川工学の専門家ら約130人の学者・有識者が「八ッ場ダム検証のやり直しを求める科学者声明」を出すなど、検証作業の見直しを求める声が強まっているのも当然である。
わが党は、引き続き八ッ場ダム建設の中止と建設予定地の生活再建のために全力を挙げる決意である。
以上
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