当初予算案に対する反対討論 柳下礼子

日本共産党の柳下礼子です。

党県議団を代表して

第1号議案「平成28年度埼玉県一般会計予算」

第15号議案「平成28年度埼玉県病院事業会計予算」

第17号議案「平成28年度埼玉県水道用水供給事業会計予算」

第19号議案「平成28年度埼玉県流域下水道事業会計予算」

に対する反対討論を行います。

 

まず第1号議案については、以下の理由で反対です。

第1に、国民健康保険財政安定化基金事業費24億5186万1千円が計上されておりますが、都道府県運営を前提とする財政安定化基金設置には反対です。所得200万円の家庭に30万円を超える国保税の負担は、もはや限界です。生活を破たんさせるような徴税活動が行われていますが、滞納が後を絶たず、市町村国保財政を圧迫しています。今、国保税の負担軽減こそが、最優先の課題です。各都道府県は全国規模3400億円の保険基盤安定負担金の大幅増と、2000億円の財政安定化基金で、都道府県運営を受け入れましたが、この金額では、国保の構造的問題点の解決はできません。むしろ県による市町村への徴税目標押しつけなどがより強化されかねません。

第2に、国のマイナンバー制度の導入に伴う番号制度基盤整備事業費6210万1千円です。マイナンバー制度は、情報漏えいの危険性を増大させ、国民のプライバシーを危機にさらすうえ、徴税強化や社会保障の制限につながるものとして、反対してまいりました。また国のシステム構築費用は2900億円とされますが、本県の巨額な予算計上も認められません

第3に、八ッ場ダム・霞ケ浦導水事業・思川開発事業など、利水上も治水上も効果が認められない巨大ダム開発予算が計上されていることから、

第4に、重度心身障害者医療費助成制度に年齢制限を導入し、高齢者差別を行っていることから、

第5は県立小児医療センターの移転促進費用から反対します。

第15号議案「平成28年度埼玉県病院事業会計予算」については、県立小児医療センターのさいたま新都心への移転関連予算であり反対です。

私は同病院の移転は脆弱な東部北の小児救急医療体制を崩すと指摘してきました。昨年8月以来、久喜市にある土屋小児病院の医師の退職で、東部北の小児2次救急医療輪番体制が危機に瀕していることからも改めてこの点を強調するものです。

また「せめて入院・救急機能を残してほしい」という患者家族の願いが置き去りにされております。12月に現センターが移転になると、2年間は小児医療センター無床診療所が残りますが、その後は民間の医療法人による医療型障害児入所施設のみの運営となります。小児医療センターの病院機能は何一つ現在地には残されません。

そのうえ駐車場料金有料化、診断書料金のひきあげで、患者家族に大きな負担を押し付けることは看過できません。

続いて、第17号議案はダム事業予算の計上により、

また第19号議案については、関係3町の下水道料金の引き上げにつながることにより反対します。                    以上です。