県立循環器呼吸器病センターを視察

11月29日、秋山・金子・前原県議は埼玉県立循環器呼吸器病センターを視察しました。

同センターは、昭和29年結核療養所として開院し、平成10年ン委「循環器呼吸期病センター」に名称変更しました。

343床で、うちICU31、緩和ケア病床24床があります。

新館オープンで最先端医療を実現

全国19位の心臓カテーテル治療数、肺がん手術数の実績があります。

患者の高齢化に伴い、低侵襲高度医療の実施を進めています。

TAVI(経力カテーテル大動脈弁治療)26件実施ずみ

肺がんの胸腔鏡下手術や、不整脈知良におけるリードレスペースメーカー導入

写真の左側パソコンのディスプレイでは、行われている手術の患部の様子が監視できます。窓の向こうで、今、手術が行われています。

 

ICU(集中治療室)の様子です。

ご案内いただいたのは、池谷朋彦副院長です。

呼吸器外科長でもあります。同センターでは週6日透析センターを稼働しています。結核入院患者の透析もスタートさせました。

 

同センターは、平成29年に新館がオープンしたばかりです。県北部の医療を担うため、今後大きく発展が期待されます。救急車受け入れ数は、平成29年で4147件に上ります。「県立病院の在り方検討会」でも「循環器呼吸器病センターは県北部地域の救急医療を支えるため、脳血管診療体制を強化すべき」と今後の方向性を提案しています。

新館工事の影響もあり、平成28年は落ち込んだ入院数や外来患者数ですが、平成29年度は盛り返しています。

こうした、病院をささえるマンパワーはどうなっているでしょうか?

職員数は、医師65人看護師396人、その他のスタッフ176人です。

看護師はおおむね定数を満たしていますが、医師は定数の7割ぐらいです。

病院のすぐ目の前に、高等看護学院があります。また寮も窓から見えるところにあります。

医師は、月60時間ほどの残業量です。当直体制をとっていますが、実際はほとんど寝ることのできない「夜勤」だそうです。その上月60時間の残業はきついものがあり、副院長もなんとか改善を図りたいとのことでした。

熊谷駅から車で30分弱という立地も、医師確保を困難にしています。同センターの医師は近隣に住む人もいますが、都内から新幹線で通勤する人も多いそうです。

医師確保に悩む北海道などは、医師の給与を本県より400万円以上(年)上乗せをしています。十分な人件費の確保などが図られないと、県北の救急医療を支えることなどできません。

熊谷地域の医療をよくする会と懇談

循環器呼吸期病センターを後にしたのち、前原県議は熊谷地域の医療をよくする会のみなさんと懇談しました。

同会は、熊谷総合病院が共済連から医療法人に移譲された際に結成されました。

熊谷地域の医療は、群馬県に深く依存しており、2013年の調査で、1日530人が流出しているそうです。

熊谷総合病院の充実は同会の重要なテーマです。2020年には総合病院はPETが創設され、増床が完了するそうです。