知事提出議案第93号議案と第100号議案に対する反対討論

10月12日、9月定例会閉会日の本会議で、村岡正嗣県議が「議会の決議を遵守することを求める決議」案への反対討論を行いました。以下は全文です。

 

 

日本共産党の村岡正嗣です。

党県議団を代表して、知事提出議案第93号議案と第100号議案に対する反対討論を行います。

初めに第93号議案「工事請負契約の締結について」です。これは、国道463号をまたぐ陸橋を建設し、いわゆる254バイパスを延伸するための請負契約の締結です。254バイパス延伸については、地域の分断・環境破壊などの理由から、志木市宗岡地区をはじめとした住民から根強い反対の声があり、わが党は一貫して見直しを求めてまいりました。したがって、同契約も認められません。

次に第100号議案 「財産の処分について」です。

本議案は、埼玉県が旧農業大学校跡地である現在の圏央鶴ヶ島インターチェンジ東側土地区画整理事業地内の北側産業団地136,100㎡を、株式会社IHIに、71億5百万円で売却するものです。

IHI広報は、防衛省向け航空機エンジン事業ではF35A用F135エンジンの主たる国内製造企業として選定されるなどと、自衛隊用戦闘機エンジンの量産メーカーであると自認しています。そればかりか、2014年防衛省発表では、米国政府が、アジア太平洋地域におけるF-35の整備拠点、所謂、リージョナル・デポについて、機体の整備拠点を2018年初期までに日本及びオーストラリアに設置する。日本における機体の整備は三菱重工業株式会社愛知県小牧南工場、エンジン整備は、株式会社IHI東京都瑞穂工場を予定すると決めたことを発表しています。

これが実施されれば、IHIはアメリカの軍事戦略の一環となりかねません。IHIによれば、防衛省関係、自衛隊機関係エンジンは、東京横田基地に隣接する瑞穂工場で、現在は、生産されています。しかし、今後の世界の軍事情勢次第で、瑞穂工場と鶴ヶ島工場の連携の可能性は否定できません。6月定例会のわが党議員の一般質問でも、産業労働部長は「化粧品物質もマスタードガスの原材料になる」と、むしろ、民生品の軍事転用は一般的だと受け取れる驚くべき答弁をしました。

公募へのIHIの提案概要には「最先端の民間航空機エンジン事業の拠点とする」とあります。しかし、所有権が移ってしまえば立ち入り調査など事実上困難、ましてや、防衛省や米軍に関わるとなれば、企業としても最高機密となり実態は掴めなくなります。何故、優先交渉事業者と選定した段階で、契約条件に「軍事利用は認めない」と明記しなかったのか。

加えて、航空機エンジン事業という特殊性から、地域経済へどれほど波及効果が生まれるのかも疑問です。よって、こうした疑問が置き去りにされたままでの売却には賛成することはできません。

農業大学校としての歴史からも県民の財産である当該地が、地域住民は元より県民に歓迎される跡地利用となることを誰もが願っています。「先端産業には軍事利用も有り得る」などあってはならない、と重ねて指摘をして反対討論とします。